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その他の事業

2021.01.18 第1回東三河グローアップミーティング

1.日 時

2021年1月18日(月)18:00~19:30

2.場 所

ホテルアークリッシュ豊橋 5階 ザ・グレイス(豊橋市駅前大通1-55)
※当初、「MUSASHI Innovation Lab CLUE(豊橋市駅前大通1-35 ココラアベニュー3F)」にてご案内しておりましたが、コロナ感染拡大防止を考慮し、広い会場に変更しました。また、飛沫感染防止のため、飲食のご提供は「中止」とさせていただき、終了時間を19時30分とさせていただきました。

3.講 師

株式会社サーラコーポレーション 代表取締役社長兼グループ代表・CEO
豊橋商工会議所会頭 東三河懇話会会長 神野 吾郎 氏

 ◎テーマ

『地域活性化を目指す経営』(仮題)

4.参加会費

無料 (但し、参加は「登録会員」に限ります。)

5.参加者

48名(オンライン参加 16名含む)

【講演要旨】
 企業はIT化、グローバル化が進展しているが、日本の体制はなかなか変わらない。コロナ禍で日本は医療崩壊の危機と言われているが、危機に対するマネジメントが出来ていない。デジタルトランスフォーメーションも同様で、マイナンバーなどデジタルのプラットフォームを作っていかなければならないが、推進に対する意思決定が弱い。日本は、社会の変化を阻害する要因と進化していかなければならないという状況の狭間にある。これらを克服するためには、次代を担う若い方々が頑張って突破口を開いていく必要がある。
 時代の変化に対して経営改革をどう進めていけば良いか、サーラグループのこれまでの経営を一つの事例として参考にしていただければ有難い。地域活性化のための社会貢献は企業の使命であり、企業が地域社会に貢献するためには、経営がしっかりしている必要がある。また、経営は社会ニーズに合致していなければならない。
《サーラの概要(事業の多角化)》
 サーラグループは、豊橋市を拠点とし、創立は1909年10月10日。売上高は2,138憶円、従業員は約4,500名。株式会社サーラコーポレーションを持株会社とし、関連会社47社で構成されている。事業的には多角化しており、都市ガス、LPガス及び電気を中心とするエネルギー供給、住宅販売、輸入車販売、動物医薬品販売、不動産事業、ホテル・飲食事業、建設・エンジニアリング、他である。グループビジョンは、『美しく快適な人間空間づくりを通し、地域社会から信頼される企業グループとして、豊かな社会の実現をめざします。』であり、1994年に制定した。
 サーラグループは、1909年の豊橋ガス設立からはじまり、1960年代に総合生活産業への飛躍をめざして中核5社によるサブグループ経営を推進。その後、上場3社を軸にサーラグループを形成し、2016年7月に資本統合によりサーラグループを一体化することによって経営効率を高めるとともに、地域の暮らしやビジネスを総合的にサポートする事業展開へと舵を切った。
 サーラグループの改革の変遷として、1992年に目標管理制度導入開始、2003年に人材活性化プログラム導入、2004年にSALAブランドステートメント制定、2016年にグループの資本再編を実施。また、2006年から「ビジョン・戦略・目標」に対して「財務・顧客・学習と成長・業務プロセス」の各視点を連携させたバランススコアカードを導入し、グループ横断的に統一運用している。
 何のための多角化なのか?企業は社会とともに歩んでおり、ニーズの変化に応えるためには新しい事業を戦略的に行っていく必要がある。これが多角化に繋がっていく。今後は、今までの社会ニーズにプラスして、企業が地域の魅力・付加価値を創造するクリエイティブな世界を考えていなかければならない。社会ニーズにこたえるための企業活動はCSV(Creating Shared Value/共有価値の創造)であるが、サーラはCSV(Community Shared Value/価値の地域共有化)を経営の柱として考えている。
《地域に根ざした企業の役割》
 新しい時代のビジネススキームは、モノをつくって売るということではなく、地域資源を活かしプラットフォームを活用しながら付加価値を生んでいくことが求められている。「コレクティブインパクト」はこの一つの手法であり、地域で立場の異なる組織が、組織の壁を越えてお互いに強みを出し合い、社会的課題の解決を目指すアプローチである。社会的課題は、自治体の境界線を越えたところに解決策があったりする。自治体ごとのインフラ整備はコストアップにつながっており、広域的なプラットフォームを考える必要がある。
 サーラグループは、既存事業と地域の大学や企業、グローバルな技術やアイデアなどを結び付け、地域を豊かにしていく各種取り組みを行っている。
 サーラグループの2030年ビジョンは「セグメントの枠を超え、暮らしの新しい価値を提供」することとし、サーラ全体をひとつとした地域社会における「プラットフォームビジネス」を目指す。お客さまから見て、ひとつのSALAとして個人から地域に至るまで暮らしサービスを展開し、特に、住まい分野を大きく成長させるとともに、各社のお客さま基盤からSALAの顧客基盤に変えていく。
《サーラが取り組んでいるプロジェクト》
 地域を活性化させるためのプロジェクトは、2004年から「豊橋・東三河元気化プロジェクト」として豊橋駅前の再開発を推進し、ココラフロントとホテルアークリッシュ豊橋をオープンさせた。このプロジェクトを通して、東三河には大変な資源があることを発見した。これが現在の豊橋駅前2丁目再開発の「東三河フードバレー構想」に繋がっている。
 東三河は日本トップクラスの農業生産地であり、農業の質が高い。フードクリエーター共創型プラットフォームにより、将来的にはフードクリエーターが世界中から沢山集まる「フードクリエーターの聖地」となり、その結果、東三河がブランド化し地域住民がビッグプライドを持つことに繋げていきたい。豊橋駅前2丁目再開発「emCAMPUS」は、食・健康・学を楽しみ、つながる、東三河の駅前の「笑む」に満ちたキャンパスである。
 コロナ禍で東京一極集中から地域分散に、従来の労働慣習から多様な人材・多様な働き方に変化し、我々は今まさに境界線にいる。これは大規模なパラダイムシフトであり、新たなビジネスチャンスである。是非、これを自分のこととして捉え、考えて欲しい。
《大切なこと》
 私は、「BE THE BEST(いつもベストの状態にいること)」、祖父からいただいた「小さな夢を持つな、大きな夢を持て」を大切にしている。

 

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