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産学官民交流事業

2021.11.05 第217回東三河午さん交流会

1.日 時

2021年11月5日(金)11:30~13:00

2.場 所

ホテルアークリッシュ豊橋 4階 ザ・テラスルーム

3.講 師

一般社団法人豊川青年会議所 副理事長 谷口 慶一 氏

 ◎テーマ

「『ヨルモウデ』豊川稲荷580年の歴史初の試みで地方活性化」

4.参加者

33名

講演要旨

『YORU MO-DE』(夜詣)という企画は、580年の歴史を持つ豊川稲荷で初めての試みである。地方活性化が目的であり、その取り組み内容を情報共有させていただく。
私は、鍼灸・美容サロンKIOUDOU GROUP(キオウドウグループ)を運営しており、「観光と鍼灸」という切り口で、鍼灸院「氣凰堂(キオウドウ)」や鍼灸美容サロン「YOJO LABO」など11店舗展開している。「まちと健康」を結びつけ、ストーリー立てたメニューを考え、通常の鍼灸師では受けられないプログラムを作成し、サービスに取り組んでいる。
今年、豊川青年会議所の観光グループを担い、自身の知見をフルに活かしている。「共感」「共創」「共生」を念頭に、豊川稲荷で100年続くような文化として『YORU MO-DE』の定着を目指して頑張っている。豊川稲荷は1441年11月22日に開山したことで、22日が「御縁日」にあたる。縁日の日の夜間に開放して商売繁盛の参拝をしていただこうと、“縁日参りプロジェクト”と名付けた。日帰り観光客73名で定住人口1名分のコストとなっており、観光客による人口増加が必要である。観光に力を入れていこうという時に、コロナ禍で大ダメージを受けた。現在、豊川稲荷を起点としたまちの経済活性化、定期的な豊川観光参拝の仕組みづくりを軸として活動している。
夜詣の企画はハードルが高かったが、豊川稲荷側にまちづくりに対する共感をいただき、豊川市、商店街、青年会議所が力を合わせてプロジェクトを創り上げていった。
ターゲットは、マイクロツーリズム文脈として中部・東海地方にお住いの方々、新規客層として20代を中心としたF1層など若年層と愛知県で商売を営む経営者層に設定した。若年層の認知を獲得するには写真をSNSで拡散させることであるが、ハッシュタグ数では「#伏見稲荷大社」の59.8万件と比較すると「#豊川稲荷」は7.6万件と少なく、SNSブランディング・拡散に課題があり、夜景スポットや撮影シーンなど写真を撮りたくなる仕掛けを作ることが必要であった。また、withコロナ、afterコロナ時代における安全安心な「新しい参拝モデル」の発信と、常設奉納と運営の仕組みづくりによる「将来につながる展開」を図る必要があった。
コロナ禍や7,000万円規模の投資が必要であることから反対意見も多かったが、各方面と調整の上、豊川稲荷を起点としてまちを活性化しようと豊川青年会議所と実行委員会の共催という形で、ニュースタイル夜間参拝 豊川稲荷×ネイキッド『YORU MO-DE(ヨルモウデ)』を立ち上げ、開催した。
そのような中、多くの企業等にご協賛いただくとともに、NHKや地元各局メディアにも取り上げられ、多くのメディア実績を残した。
『YORU MO-DE』は、ネイキッドのアートでコロナ禍でも安心安全に楽しめる現代ならではのニュースタイル夜間参拝。人との繋がりのご縁(えん)、祝いの宴(えん)、表現の演(えん)、ディスタンスサークルの円(えん)。あらゆる「えん」をコンセプトに、提灯で参拝客自身も空間、作品の一部となり、その瞬間に居合わせた人たちと作り出す、一期一会な光の体験である。
資金は、大口・提灯協賛、クラウドファンディング、チケット収入の3本柱で調達した。単なる1DAYイベントでなく、常設奉納する目的で資金を募っており、参拝客が増えるほど、設備が充実していくという建付けである。
7月22日に点灯式を迎え、7月から10月まで累計で2.2万人の参拝者にご来場いただいた。また、「#YORU MO-DE」も増え、ツイッターで日本11位になったタイミングもあった。地域の方々との連携の取組みも行っている。今後は、実行委員会が運営主体となり、ハードを豊川稲荷に常設奉納することで、観光客100万人を目標にずっと定着させていきたい。今後の展望としては、もう少しメンバーを増やし、豊川市、商店街、豊川稲荷など関係者と話し合いを持ちながら、年間計画での予算の確保を目指していきたいと考えている。11月は特別企画として「着物詣」を開催している。11月3日は、瀧山(大奥の最高実力者)として出演された、浅野ゆう子さんがオープニングアンバサダーとして特別出演した。今後も季節ごとの特別企画を開催しながら、『YORU-MODE』の定着化を図っていきたい。
※衣装提供:山口美術織物 キモノデジタルアート:株式会社アートリー